院長ごあいさつ

院長ごあいさつ

ファン助産院は、昭和59年、この地に開業し今年で36年目になります。
開業以来、私たちはお母さまとご家族が妊娠中、出産、産後そして育児を自然な流れの中で楽しんでいただけるよう応援してまいりました。
昭和63年には、心と身体を尊重した主体的なお産・アクティブバースを取り入れ、産婦さんが好きな姿勢で出産するフリースタイル分娩を開始しました。

当時はまだ珍しかったフリースタイル分娩を取り入れるきっかけになったのは、ある産婦さんの自分の好きな姿勢で産みたいという強い要望からでした。その産婦さんは陣痛が始まると本能のおもむくままに体勢を変え、最後は立位の姿勢で赤ちゃんが産まれると、その子をとても自然な感じで胸に抱き上げたのです。
そして出産後、「息みの方向がつかめて、赤ちゃんが降りてくるのが実感できました。自分で産むってこういうことなのですね。」と熱く語ってくださいました。ファン助産院ではこのような自然で本能的なお産に出会うことで主体的なお産・アクティブバースを積極的に取り入れていくことになり、今日まで多くの妊産婦さんから支持を得ております。

また、助産院の雰囲気はとても家庭的です。産婦さんはリラックスし、家族のあたたかい応援のもと、私たち助産師と皆で力を合わせて陣痛を乗り越え、新しい命を迎えます。
女性にとって出産はその後の人生観をも変える体験だと言われます。妊婦健診やクラスで築いていく信頼関係の中で、お産を私たちと共に乗り越えて行きましょう。
最近はここで出産した方のお子さんが出産されることもしばしばで、ファン助産院は二代目の時代に入ってきました。私たちはこれからも地域に密着し、妊婦さんおひとりおひとりの気持ちに寄り添い続けたいと思います。

院長・杉山富士子